知らない道を

運転していました。

 

夕暮れで薄暗く

ハイビームにしても

先が見えません。

 

見えないなぁ



と思って助手席を見ると

神やんらしき人が

静かに座っている。

 

瞼も唇も動かないのに

神やんの言葉は

伝わってきました。

 

「見えるところまで

進めばいいよ

 

進んだら

また先が見える

 

見えるところまで

また進んだら

 

その先が見えるから

そこまで進む

 

進めるぶんだけ

進めばいいよ

 

もし足元だけしか

見えないようなら

 

そこで朝になるまで

待ってたらいいよ」

 

....…

 

そうだね。

 

ほんと、そうだよね。

 

今、見えるところまで

とにかく進んで

 

そこまで行ったら

見える景色が変わる。

 

そこから、また

見えるところまで行く。

 

進む力がないときは

その場で休み

 

じっとしていたら

景色が変わってくれる。

 

大丈夫。

 

このままで、大丈夫。