どうぞの箱

今朝の神やんは
箱から出てきました。

びっくり箱、ですか?

さて。

先日、友人(1)が自宅の前に
「どうぞの箱」を設置しました。

年間200日以上を海外で過ごし
ときどき湘南に戻ってきます。

アンティーク雑貨を扱うため
商品としてはイマイチだけど
素敵なものが溜まってきます。

愛着のある品々とはいえ
自宅が倉庫化してきたため

どうしよう?
と相談されました。

私は、深く考えもせず
「欲しい人に、あげたら?」
と答えてしまい

同席した別の友人(2)に
厳しく叱られました。

商品価値のあるものは
ちゃんと値段をつけて
欲しい人に買ってもらう。

買った人は、対価を払ったことで
その品を大切にするのだから

むやみに「あげる」のは
罪である!ということで。

友人(2)の言う通りです。

対価のあるなしは、ものの提供側より
受け手の心に影響しますからね。

でも。

値付けをしたり、磨いたり
物販の貸しスペースに持ち込んだり
売れ残りを回収したり

と、考えると、やっぱり
まとめて処分しよっかなぁ…。

と友人(1)は言い出して

「そんなの、もったいないよ
だったら、私がやる」と友人(2)

(1)「だったら収益も、あげる」
(2)「そんなの、もらえない」

やりとりが続いた結果、二人はもう
どうでもよくなったらしい。

じゃあさ、とりあえず
天気もいいことだし
家の前に「どうぞ」って書いて
置いてみたらどうかなぁ?

と私はお気楽に言ったのですが
突如として二人がやる気を出し

「どうぞの箱」に色々詰め込んで
玄関前に置いてきました。

それから、飲んだり食べたり
しゃべったりした夕暮れに

「どうぞの箱」は、ほぼ
空っぽになっていました。

翌朝、友人(1)の家には
何度も見知らぬ人が訪れ
ピンポンに応えるたびに

地元の野菜やら魚介やら
手作りの煮物やらパンやら
日本酒お試しセットとか
色々届いたそうです。

「どうぞの箱」は、意図せず
物々交換マーケットに
なってしまいました。

お礼が欲しいわけじゃないけど
不在の多い家だから
ご近所さんとつながって
嬉しかった、って。

なんか、いい感じです。

さらに嬉しいことに
お礼の品々のお裾分け
友人(1)が私のところにも
送ってくれるそうです。

楽しみ。