「神やん」シリーズ
第5巻の話を続けます。
5回のメール往復が
月子のセッションです。
サキさんは2回目で
やっと本音を吐き出します。
「いやぁ、きついっす。ライターとしてではなく、ってのが効きましたね。そうなんです。私って、文章でサービスしちゃうんですよ。あまりにツボなので、ちょっと参りました。
(中略)
これってパワハラですよね。いじめ?すっごい意地悪された感じです。
おまえの仕事は、半額で十分なんだよって言われたような。そうそう。この人は、私の仕事の価値を、半分としか評価してないんだ。ずっと信頼されていると思ってたのに。嘘ついてた。裏切られた。めちゃめちゃムカつくんです。
自分がちっぽけな存在で、社長から切られたら、社会とのつながりもなくなって。孤独で貧乏で。狭くてジメジメした場所に、落っことされたような。
(中略)
ちょっと悔しいけど、あんな気持ちのまま仕事もらってもね。切られてよかったんです。それは分かってます。」
月子の狙いがサキさんに
スパン!と届いた。
メールを通して二人の心が
繋がり始めます。